2022年03月19日

カウンセラーとクライエントの関係

私のこだわりは
「人との関係性をハッキリさせること」と
前回お伝えしましたが、
コメントをいただき感じたのは
「カウンセラーとしてはどうなの?」
といったことについてもう少し
深くお伝えする必要があると思いました。

前回は、あくまでも
”私の個人的な視点・感覚であり”
肩書を背負っている時には
【職責というものが存在していて】
その話になると
また内容が変わる気がするのです。

さて、本題に入りまして。
今回コメントいただいた方だけに限らず
クライエントの立場になった人は
経験していることが多いと思います。
それは、
【カウンセラーにすがること】です。
依存度が高いほどそうなってしまうし
信頼関係が築けているこその
感情なのではないでしょうか。

だからといって、
カウンセラーがクライエント同様に
クライエントに依存してしまうと
トラブルにつながる可能性大です。
・症状がさらに悪化
・感情転移による逆恨み
・カウンセラーがメンタル崩壊
こんなことが起きる可能性があるので
とても注意が必要な関係性です。

ですから公認心理師の勉強をして
必ず出てくるのが
【多重関係の禁止】についてです。
私たちは出会ったときから
「カウンセラー・クライエント」
という関係性が成立していて
契約を締結している状態です。

だけどセッションを進めるうちに
クライエントはカウンセラーに対して
特別な感情を持ちやすくなります。
もっと距離を詰めたくなります。
そういったとき、そこで
カウンセラーが特別扱いをして
友達関係などが成立してしまうのが
”多重関係”ということです。

ここで誤解してほしくないのは、
依存しあうことと
【信頼関係は別の話】です。
このあたりの距離感が微妙で
理解し辛いクライエントの人にとっては
カウンセラーに好かれていないのでは?
もっと距離を詰めてほしい、などの
多くの感情が沸き起こりやすくなります。

そして、願った通りにならないと
徐々に【ネガティブな転移を起こし】
カウンセラーに怒りを感じたり
逆恨みにつながったりするのです。
*****まとめ*****
学校の先生、病院の先生など
【その場面以外で
   仲良くなれない立場の人】
という職業があります。
カウンセラーも同様です。

これは、誰かを突き放すためではなく
距離を詰めすぎた結果
セッションがうまくいかなくなったり
その他のトラブルが起きたりして
カウンセラー本人だけでなく
【クライエントが
   より一層傷ついてしまう】
ということの予防目的もあります。

人間不信に陥っている人や
人間関係に自信のない人たちは
自分のことを「どう思っているか?」
とても気になることだと思うのですが、
セッションが安定して進んでいるのなら
それは”関係性も安定している”
捉えて良いのではないでしょうか。

カウンセラー側は、クライエントを
単なる研究対象と思っていたら、
それは相手に伝わります。
(中にはいるかもしれません)
ですが、
少なくとも私の知る範囲では
【同じ目線の
   人間同士という視点で】
セッションが
進められているように思えます。

そして、どうしても不安なら
カウンセラーに直接聞いてみてください。
クライエントの質問に対して
誠実に答えてくれるカウンセラーは
きっと良いカウンセラーだと思います。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 19:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 心の健康を保つ

2021年10月13日

できないかもしれない

先のことばかり考えてしまい
いつも不安に襲われていて
目の前のことが手につかない、
集中できないことが多いという
タイプの人には
「自分に問う」ことを
繰り返してみてほしいです。

特に、
【継続させたいのに
   できそうにない不安】
その人の行動を
【最小限に留めてしまう
       恐れがあり】
せっかく前向きになれても
それが一時的で長続きせず
失敗してしまう経験を
積み重ねてしまいかねません。

例えを作ってみます。
====================================
1000ピースのジグソーパズルを買いました。
風景写真のとてもきれいなものです。
楽しみに買ったのは良いのですが、
いざ箱を開けてみると
1000ピースの数の多さに不安になり、
開けた箱を閉じてしまいました。

どうせ自分には、
このパズルを完成させられません。
途中で嫌になるにきまってます。
最後までできないのだったら
最初から始めなければいいだけです。
====================================
確かに、パズルは完成させて初めて
その絵柄を目にすることができるし
壁に飾ることができます。
ですが
【それは最終目標の話です】
最初から、最後のことばかり考えれば
本当に作れるのだろうか?
途中で壊されたらどうしよう?
自分一人でやれるだろうか?などと
心配なことだらけだと思います。

これを人生に例えてみると……
現時点で
【理想ばかり追い求めて
   現実がついていかない】
というイメージでしょうか。。。

それでは色んなことを
純粋に楽しむことができません。
ですから、
最終目標より手前に小さな目標を立て
(理想を少し下げて)
【段階的に実現していく】ことに
注目していくのです。

それでようやく取り掛かったとしても
途中でまた不安になります。
「やっぱり無理かも、できないかも」
そう思った時に、
自分に質問して感じてみてください。
【今の作業はどう?楽しい?】
そもそも、楽しそうだと思って
買ってきたパズルです。
最初から嫌なことをやろうと
用意したものではありません。

もし今、
楽しくないと感じるのだとしたら
それは【先の失敗を考えるから】
今を楽しめていないということです。
だけど先のことを考えなければ
今の作業は楽しいはずです。
その”今”を感じることが
不安の強い人には不可欠です。

どうしても楽しめなくて
嫌々作業するくらいなら
【一旦その手を止めてください】
そして、気が済むまで放置してください。
====================================
1000ピースのパズルを
「作れなくても別にいいじゃん」と
友達に言われました。
何かに影響するわけではないから
気分転換程度にすればいい、と。

だけど自分はダメなんです。
完璧にできなければいけないのです。
====================================
【それはどういった
     理由からですか?】
おそらくここでの回答は
「余計に自信がなくなるから」など
自分だけの”思い込みや呪いによって”
そう考えてしまう内容でしょう。

きっと嫌々やっている気分だから
それを止めてしまったら
そこで「また失敗した」などと
思ってしまうのだと思います。
ですがそれは”一時的に中断しただけで”
【またいつか始めるのだから
    まだ結果は出ていない】
解釈してみてはどうでしょうか。

つまり、
【短期間で結果を求めることを止め】
長い目で見ていくことが
心の健康につながるということです。
色んな不安を抱えているのなら
短絡的な考えで自分を追い込まず
焦らずじっくりと結果を出すことを
考えてみてほしいと思います。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 06:08 | TrackBack(0) | 心の健康を保つ

2021年08月31日

スピリチュアル系の相談

スピリチュアルカウンセラーという
肩書を持つ人がたくさんいますが
実は私は、
「それって何?」というところで
情報が止まっています(;^_^A

【目に見えないものを信じて】
生きるエネルギーにつなげ、
日々頑張れる人もいますよね。
また、信仰宗教によって
活力を生み出している人もいます。
ですから私自身が、
それを信じていないわけではなくて
たまたま学んだエリアのことが
現実的な話だっただけなのです。

※スピリチュアルに関しては
 公認心理師試験のテキストにも
 記載されるくらいメジャーです。

ただ心配なのは、
「カウンセラー」とだけ名乗ると
相談を依頼する側には
理解することができません。
何に基づいた考え方なのか?
どういった言葉を貰えるのか?
このようなことが分からないまま
話を聞いてもらおうとすると
【望まない結果になる】こともあります。

例えばですが、
パートナーとの関係について
悩み相談を始めた時に
カウンセラー側から
「あなたに悪霊が憑いている」
なんて言われてしまったら
お祓い以外に解決しようがありませんよね。
他にも「先祖の霊が怒っている」と
言われてしまったら
現実的な問題解決ではなく
お墓参りだけを済ませて
現実問題を放置することになるわけです。

私の知るカウンセリングでは
お客様が心の内を話して
”気持ちの整理をしながら
     解決策を見いだす”
という考えなものですから
占い・おまじない・お祓いなどとは
無縁のエリアになります。
*****まとめ*****
どんなカウンセラーを選ぶかは
相談者の自由です。
ただ、
【どういった技術を使うのか】
私たちは明確に表示して
【相談したい人たちに
      分かりやすく】
見せていくことが大切です。

大半の方が、それはきちんと守って
真摯に対応されていると思いますが
稀に相談者の依頼を裏切るような
【脅迫めいたセッション】
なってしまった事例もあります。

「どんどん呪われるよ」とか
「症状が悪化するよ」などと
カウンセラーに言われたら
相談者は怖くなって
その人から離れたいのに
離れられなくなります。

そのような結果にならないよう
改めて、細心の注意を払い
誠心誠意で
相談者に寄り添いたいものです。

そして相談依頼をする人は
サイトや口コミなどから
【きちんと情報を確認してから】
話を聞いてもらう必要があります。
「見つけたからとりあえず…」で
衝動的に依頼したり
行き当たりばったりで
何を聞いてもらうかも決めないで
依頼したりするのは
お金の無駄遣いになります。

意図的に何かを隠している
カウンセラーもいますので
「おかしいな」と気づいた時点で
すぐにセッションの終了を
申し出るようにしてくださいね。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 08:12 | TrackBack(0) | 心の健康を保つ