2022年05月12日

不器用な人が気を付けること

好奇心が旺盛で積極的。
だけど
【計画性がなく
   優先順位もわからない】
といった苦手を持っている場合、
”好きなことしかやらない”
というふうに周りの目に映ります。

発達障害関連の相談でも
よく出てくる話なのですが、
悪く言ってしまうと
【不器用なのに欲張り】
なんですよね〜(;^_^A

前向きなのはとっても素敵です。
だけど個人それぞれに
キャパの限界があるわけで
それを超えてまで
手を出す、動き続けることは
ただの”欲張り”でしかありません。
もしくは、
最初は楽しみで始めたけれど
誰かに知られることによって
「ちゃんとしなくちゃ」が
どんどん増え続けてしまい
最後には”強迫観念”みたいな
気持ちで急かされて…
なんてタイプの人も多いですね。

その結果、
表面上は上手くいっていても
【しわ寄せが身近な誰かに】
行っている可能性があります。
分かりやすい例を作ると…
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大人気の父は羽振りが良く、
みんなにごちそうを振る舞うけれど
その準備は家族にさせるし、
お金が無くなって借金しています。
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親切だと喜ばれる夫ですが、
職場の人や友達ばかり優先して
子育てには一切関与しません。
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人当たりも良く人気がありますが
いつも身なりに気を遣う彼女、
キレイで素敵な人なのですが
部屋がとんでもなく汚くて
足の踏み場もありません
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これらは、不器用な人たちが
周りに良く思われて頑張った結果
【基本的な生活水準が下がり】
他の人に迷惑をかけてしまうような
ケースとして取り上げました。

「やれる人(家族)がやればいい」と
思っている人もいるかもしれませんが、
それは本来
【自分のことは自分でする】
という前提の上での話なのです。
面倒なことは誰かに押し付けて
自分の利益だけを求め続けると
大切な誰かに嫌われてしまいます。
*****まとめ*****
私たちは誰でも人と関わる以上
【最低限、自分自身の役割を】
果たす必要があります。
その役割、というのは
誰のためでもなくて
【自分を維持する機能】
みたいなイメージです。

歯を磨く、顔を洗うことなどや
掃除洗濯をするということなど。
整理整頓、ごみ捨て…etc…
「別に死なないからいいじゃん」
という言い分についても
”最低限できてから”言ってください。

気を付けておきたいことですが、
目についたこと興味あることの
あれもこれもに
手を付けないということです。
【何かを選択する
  スキルを身に付けること】
ここに注目してください。

不器用な人は、
何もかも中途半端に手を付けたり
自分のキャパを超えて引き受けたり
ある種の”計算が苦手”です。
そういった自覚があるのなら、
【一度に抱え込まず、順番にこなす】
ということも覚えていきましょう。

「我慢できない」
それはただの衝動だと認識してください。
これも生きていくためのスキルです。
無駄に手を付けてしまうと
引き際が分からなくなって
自分自身を苦しめるかもしれません。
あきらめの悪い自分や
中途半端な自分に対して
嫌悪感を抱くかもしれません。

そんな思いをするくらいなら、
【何かを手放す覚悟も】
私たちには必要だと思います。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 09:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害

2022年05月01日

書き換えられる記憶

最初に私の体験を話します。
これは最近始まったことではなくて
私が物心ついたころから現在まで
続いていることなのですが…。
母は昔から記憶が書き換わりやすく
先日もおかしなことを言っていました。

私が箸の持ち方を矯正したことと、
父の持ち物だったカメラについて。

私が中学生の時、恥ずかしいと思ったので
自ら箸の持ち方を矯正しました。
その話が出た時に、
小さい頃から上手に持っていたと
母から全否定されました。
父のカメラは2000年以前のもので
とても古いものだと母は言いました。
現在息子の持ち物なので調べたら新しく、
買い換えたのだろうと話をしたら
全否定されました。

一見、ただの勘違いだし
「あ、そうだっけ?」で済むことが
母は昔から
【自分の思ったとおりになるまで】
しつこく食いつき続けるのです(;^_^A
…というか不思議なことなのですが
私自身の体験を話しているのに
【あたかも自分が
    立ち会ったかのように】
何もかも知っている前提で
話が進んでしまうのですね。

だけど箸の持ち方なんて
日々、相当注意され続けましたよw
その記憶がすっ飛んでるのですね(笑)
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さて、話は変わりまして。
発達障害傾向を持つ人たちも
【記憶が書き換わりやすいので】
家族が困惑することが多いです。

相談事例では、
家族に工面してもらった金銭を
【自分で稼いだと言い張り】
どうにもならない状態だったり
周囲の協力あっての成功を
【自分だけの手柄だと思い込み】
周りに言いふらしたりして
”事実が書き換えられてしまい”
手が付けられないという話があります。

たとえ悪気が無いとしても
事実が変わっていくのは
周りにとっては精神的に苦痛です。

決して当事者を正したいのではなく
自分がどうにか
なってしまったのではないかという
【不安や恐怖】に苛まれて
当事者と対立したくなるのです。
あぁこれがカサンドラの始まりか?と。

さらに問題なのは、
書き換えられた事実を聞いた他の人が
【その情報を
   鵜呑みにすることです】
例えば当事者が作った借金の原因が
家族にあると誰かに思われたら
とんでもないことになりますよね。
*****まとめ*****
ただ、ズレが生じるとか
コミュニケーションが上手くいかず
勘違いが発生する程度であれば
適当に流してしまえばいいですよね。

だけど悩み相談などで
集まってきている事例というのは
【そのまま放置していたら
   生活が立ち行かなくなる】
真剣に取り組む必要性のある
回避できないケースなのです。

私の母については
放っておいて大丈夫(笑)
いつものことだから((´∀`))ケラケラ

でも発達障害相談に関しては
「どこにでもある悩みよ」程度では
済まされないことが多いです。
そのため、
たとえ当事者が感情的であったとしても
その周りの人たちは、
なるべく【冷静に理論的に】
対処していくことが求められます。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 08:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害

2022年04月28日

急に赤ちゃん言葉かよ!

今回、ふざけたタイトルなのですが
結構重要な内容になります。
この話は、息子からの要望もあって
実話を含めて投稿します。

息子には、
先天的なハンデがいくつかあります。
先日大学の授業の際、ネイティブの先生に
自分のハンデを伝えました。
日本語が分からない、それ以前に
【日本文化も暗黙の了解も
   分からないのでしょうね】
だから、先生、やらかしちゃったのです。

息子は右耳に
「中低音域難聴」を抱えています。
ですから右側から小声で話しても
高音でないと聞こえないです。
私たちの話声は中低音であることから
日常生活でも私が息子の左側に座った方が
会話がしやすいです。(電車の座席とか)

それで、大学授業中に先生が
息子にわざわざ近づいてきて
大きな声で聞こえるように
パフォーマンスをしたのです。
しかも、聞こえない右側から(笑)

この行動は、捉え方によっては
とても親切な行為なので
感謝することかもしれませんが
某有名大学の自殺が話題になったことを
あなたはご存じでしょうか…?
【大勢の前で秘密を
   暴露されたことにより】
自殺してしまったという話です。
(アウティング事件、7年前)

幸い、息子は気にしない人ですし
先生の行為を見て、
友達と「はぁ?www」
みたいな顔をして流したそうですが(;^_^A
【特別支援教育を
  教える学科でやることか!】
なんて本当は怒っていました。
*****相談事例*****
アウティングだけではありません。
発達障害の傾向を持っているだけで
【急に幼児言葉で
    話しかけてくる人】
スキルトレーニングを始めたら
【小学生のような
    テキストを渡された人】
そんな話を結構耳にしています。

おそらくフォローする人たちに
悪気があるわけではなくて
【マニュアルがそうなっているから】
対応がおかしくなるのだと想像しています。
だからといって
”大人に対して失礼だろ”って
思うのは私だけでしょうか…?

失礼ですが、
その辺の大人よりも
ASDタイプの人はIQが高いですよ。
ただ受け止め方が独特なだけで
コミュニケーションが苦手なだけで。
確かに精神年齢は低いです。
それはきっと分からないことが
【分からないままで
   大人になったから】だと思います。

分かればきっと吸収率は高いし
私たちなんかよりも
はるかに記憶力も高い。
それは環境が原因ともいえます。
*****当事者の方へ*****
カミングアウトには勇気が要ります。
だから無理に話す必要はありません。
ですが、周りが事情を知らない中で
【自分の苦手を許してほしい】
願ったとしてもそれは叶いません。

なぜなら「普通の人」として
その環境で過ごしているのだから
対応に関しては平等なわけです。
合理的配慮はありません。

そして、私の息子が
特別支援教育を学んでいるから
自分のことを平気で言えるんだよ…と
もし思ったならそれは誤解です。

小さい頃から
【ハンデがありすぎて
  隠しきれなかったからあきらめた】
というのが事実です(笑)
そして、子供のハンデを
【親が悲観すると
    子供も悲観します】
でも我が家ではそれを肯定しました。

今困っているのは、
ハンデを肯定してきた分
【周囲にハンデを
    理解してもらえない】
ということが時々あります。
「普通の子供なのに
    ハンデを持たせたい母親」
みたいに勘違いされることも。。。
ま、そんなん
小さい頃から慣れっこだけどね(笑)

とにかく、うちのように
知られて平気な人もいれば
知られたくない人もいる。
もしも誰かの理解を得たいなら
【話しても大丈夫な人を見極める】
ってことが大切なのだと思います。

そういう意味では、
職業柄私がそうですよね。(守秘義務)
でも学校の先生というのは
そういったところを
分かっているようで分からないのかも…と
今回の件で思いました。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 18:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害