2020年11月26日

医者は信用しない

前回は、病院を受診する
基準について書きましたが
たぶん、それを考える人というのは
【当事者であることが多く】
当事者家族からの相談では
また違った内容を聞くことが多いです。

例えば、
家族内に発達特性を持っている人がいて
その本人は、
誰かに迷惑をかけているとは
全く思っておらず
むしろ自分のことを優秀で
周りの人間たちは称賛するべきだと
本気で思っているケースです。

【自分は能力の高い
   特別な人間なのだから】
自分の言うことを聞くのは
当然のことだろう。
などと発言することがあり、
ここまで酷くなくても
発言を聞き続けていると
似たようなことが出てくるタイプで
家族は接し方が分からなくなります。

このタイプの人に
病院の受診を勧めるのは
結構難しいことです。
*****当事者の心の中*****
これはパーソナリティの問題で
そのような考え方や生き方によって
自分の心を支えるしかなかった
と、考えられます。

理由は色々ですが、2つ挙げてみます。

1つは
親や学校の先生、近所の大人、
もしかすると友人などから
当事者が不当な扱いを受けたことで

【自分の心を守るために】
弱虫な自分を見せるのではなく
逆に偉そうな態度を作り上げ、
そうすると
周りが言うことを聞くようになったり
機嫌を取るようになったことが
当事者にとって都合がよかった、
という経験の積み重ねです。

もう1つは
【親の価値観を受け継いだ】
という考え方です。
子供にとって
初めての組織のトップである父親が
官僚やエリートであった場合、
またその父親が
”人の上に立つことこそ
   人間の価値を上げる”などと
偏った教育をしている場合、
特に男の子は父親の影響を受けやすく
外でそのように振る舞い始めます。

その人たちが大人になると
【自分の価値観を
  絶対だと思っている人なので】
自分以外の誰かの言うことは
信用できなくなってしまいます。

さらに言えば
【自分よりも
   偉い人の言うこと以外は】
価値がないものだと思いがちで
そういったタイプの場合は
「医者は信用できない」などと
発言しがちなのです。
*****最後に*****
高齢者の認知症検査なども
似たような相談があるのですが
家族が本人に
病院を受診させたいのだけど
本人が拒絶し続けるため
【治療が遅れてしまい】
病状が悪化するケースも
少なくありません。

今回のケースについても
発達特性が悪化するというより
【社会との関係性が悪化する】
考えたとき
私個人的にも早めに受診して
自分と向き合うことを
大切にしてほしいと思うのですが、
いずれにしても
【本人が納得して受診しない限り】
繰り返しの通院は難しいですし
継続しての投薬も難しいのです。

このタイプの人たちは
カウンセラーすら信用しません。
それについては
次回に書きたいと思います。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 07:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害

2020年11月24日

通院した方がいいですか?

前回の記事で
発達障害の傾向が強い人たちは
「不安障害体質」と書きましたが
特性を持っている人たちは
幼少時代からの違和感などが理由で
(理解できないことが多すぎて)
やたら怖かったり不安だったりして
強迫性障害・不安障害・うつ病など
二次障害を発症することがよくあります。

また、パーソナリティ障害によって
周囲に迷惑をかけてしまうことも
多々起こっています。

それで、当事者が本気で悩んで
どうにかならないか…と考え、
「どのタイミングで
  病院を受診したらいいのだろうか?」
という相談を受けることがあります。

これについては、
以前のブログのおさらいですが
【生活に支障を来したとき】
考えておいてください。
また、発達障害の診断が下りるのは
【機能障害が起きているとき】だと
小児科医から聞きました。

機能障害を正確に説明するのが
私には難しいのですが
ここでは、例えば
【対人トラブル】などのことだと
考えておいてくださいね。

それで、
私たちは誰でも危険予測をします。
赤信号を渡ったら車にひかれるとか
地震が起きたら危ない、とか。。。
不安障害の人たちは
特定の何かが不安な場合もあれば
”あり得ないようなこと”を考えていたり
”自分で簡単に解決できること”さえ
不安として捉えていたりするので
日々の生活を送ることが
とても苦しくてつらいのです。

ここから、想像で書いてみます。
「右足がうまく前に出なかったら?」
「コーヒーをこぼしてしまったら?」
「変な声が出てしまったら?」
このあとに続く言葉は
”どうしよう…”です。

もし上記のような考えが浮かんでも
右足が出ないなら左足を出せばいい
こぼしたら拭けばいい
言い直せばいい、などという
簡単な解決策があるにもかかわらず
【”どうしよう”という言葉に
        囚われてしまって】
そこから抜け出せません。

発達障害の傾向を持つ人たちが
常に最悪の事態を想定して
【いざというとき動揺しないよう】
わざわざ不安を作り出すのですが、
結局は「どうしよう」で止まってしまい
【こだわりが取り払えず】
一人で苦しみの沼に沈んでいきます。

ですから、
精神医療の観点で考えれば
【正常な思考が
    できていない時点で】
病院を受診することをお勧めします。

精神疾患であっても精神障害であっても
思考が正常でなく安定しない人に
何かを施すことはできません。
メンタルのトレーニングや
認知行動療法などは
【投薬によって安定した精神状態で】
初めて効果が出るのです。
(中には、傾聴だけで
    改善するケースもあります)

それは、発達障害の人に処方される
薬でも同じ考え方です。
特に大人の場合には、
投薬の効果が出たときに
「発達障害が治った!」と誤解して
薬漬けの日々を送る人がいますが
それは単に、薬によって
【一時的に安定しているだけで
       根本解決ではない】のです。

その安定した状態で
新しいスキルを取得することが
大人であっても必要です。

もし、
病院に行くかどうか迷っているなら
それを自分で決めるのではなく、
思い切って病院に行って
【医者に判断を委ねるほうが】
早く安定すると思いますよ。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 07:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害

2020年11月21日

後付けの言い分

前回の記事では、
アスペルガータイプの人たちの
言葉足らずなところや
言葉選びを間違うことについて
会話例を使いました。

その続きについてですが、
当事者たちも
自分の失言に気づくことがありますし
時間をかけて考えることで
理解できることがあります。
お客様の中には、数ヶ月かかったので
今更謝れない…なんて人もいました(;^_^A

その逆に、失言だとも思わないし
それについての釈明も見つからない。
まったく理解できないこともあります。

さて、失言によって
恋人同士に不穏な空気が漂った時
もしも失言について
きちんと理解できなかった場合、
彼らは色々と考えます。

その時、なぜ自分が
そのような発言をしたのか?
その意図は何か?というより
【どう言えば、
   この場を乗り切れるか】
を最重要事項とすることが多いです。

だから、
その言い分を聞いていると
「あ、はぐらかしたな」
「後から考えた言い訳だな」
「見え透いた嘘だな」などと
感じてしまうことが多いのです。
*****当事者の方へ*****
周りの人が、
特性やパーソナリティについて
理解を示してくれている場合には
「分からない」という回答も
選択肢の一つとしましょう。

どうして
おかしな発言をしてしまうのか?
なぜわざわざ
ネガティブな言葉を選ぶのか?

そのような考えが出てくる人は
【四六時中
  悪いことを考えている
       不安障害体質】
だとは思います。

人間は
【思っていることが
  うっかり口から出てしまうので】
言っていることは嘘ではないでしょうが
【本音とは違うこともあり】
そのあたりの気持ちを正確に伝える
努力をすれば良いかもしれません。

そもそも、
自分の気持ちがよく分からない
当事者の方々ですから
その点も誰かと一緒に
分析してもらうことをお勧めします。

また、何か理由を考える時
文章の組み立てが苦手でしょうから
【主語を間違わないように】
気をつけてください。

例えば、当事者でよくあるのが
【自分の気持ちを考えるのに
    他人を主語にしがちです】
自分の気持ちを語る場合、
絶対に主語は「僕は、私は、」です。

「分からない」「言葉が見つからない」
「どう言えばいいのだろうか」などなど
具体的な理由が見つからなくても
答えられる言葉はあると思いますから
その場しのぎの理由づけをして
【自分が逃げ切れることばかり】
考えるのではなく
傷つけてしまった相手の立場なども
一緒に考えられると良いですね。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 07:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害