2022年03月26日

言葉足らずの事例

今回は支援側の人に対する
記事内容になりますが、
当事者の方はこれを読んで
”どうズレているのか?”
知ってほしいと思います。

アスペルガー傾向の人たちは
【自分の思いを言語化しにくく】
なかなか上手に話せません。
思ったことと反対の意味になったり
全然論点がズレたりして
周りも困惑してしまうこともしばしば。

その中の一つにある
”言葉足らず”について
具体的な例を作ってみました。

例えば、
当事者が昨日食べたカレーが
まずかったとします。
*************************************
※テレビを見ながら…
相手「あ、カレー特集やってる!」
当事者「あー、ホントだ。
    (昨日食べたカレーは)
     苦手だなぁ…」
相手「あ、カレー嫌いだったの?」
当事者「うん(昨日のは)」
*************************************
⇒解説
「(昨日食べた)カレーは苦手です」と
当事者が相手に伝えたとしたら、
相手は当事者が
カレー【全般が苦手】と捉えます。
だけど後日、当事者が
「カレー(全般)はおいしいです」と
話していたとしたら
相手「え、この前嫌いって言ってたじゃん」
当事者「言ってないよ」
という会話が始まります。

これは単なる食べ物の話なので
大したことのない内容でしょうが、
現実的には
重大な問題が起きた時などに
こういった会話が始まることによって
【問題解決が遅れたり
    解決できなかったりして】
やりとりしている相手の人の
メンタルが疲弊していきます。

いつ・どこで・だれと・どうやって・どうした
これを並べるのが当事者には結構難しく
机上で(文字や文章)時間をかければ
なんとか作ることができても
会話という忙しい場面では
うまく伝えることができませんし
【何が足りないかに
  気づくことができないため】
後日になって起きる
誰かとのズレの原因が分かりません。
*****ポイント*****
当事者を理解するためには
【細かい質問を繰り返して】
情報を集めることが大切です。
自分の気持ちを表現するのは
苦手な人が多いですが、
好き嫌い程度であれば
答えられる人が多いですし、
中には【独特な文章の組み立てで】
表現できる人がいます。

ですから、
「これは好きですか?」とか
「全般的にどうですか?」など
聞いてみると
自分の受けた認識とは違って
誤解が解けることもあります。

それが面倒だと思うなら
上記の場合でしたら
一緒に当事者と外食する際は
カレー以外のメニューがある店を選ぶ
などにすれば
わざわざ聞かなくて済みます。

支援側にも思い込みがあり、
【言えて当然でしょ】的な
感覚を強く持ってしまっていては
当事者に押し付けてしまうことになるので
「あなたはそうなのね〜」くらいに
ゆる〜く当事者の考えを聞きましょう。

双方に言い分があって
それぞれ気持ちは分かるのですが、
「まぁ、いいじゃん」の心持ちは
いろんな場面で平和をもたらします(笑)

難しい問題解決の場合には
なかなか実現できないと思いますが
食べ物程度であれば
「お好きにどうぞ」的な気持ちで
接してみると良いかと思います。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 07:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害
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