発達障害関連の相談でよくあるのが
”面倒くさくて動けない”
という内容のものになります。
だけど、たとえ特性を持っている人でも
【環境次第で動けるようになるし】
そういった育ちをしている人では
(特に中年以上の年齢の)
面倒くさいことも嫌がらずに
淡々とこなしている人はたくさんいます。
「どうして、そうできるの?」ですが
それはきっと、特性云々というよりも
【価値観などの
問題なのかもしれません】
例えば、小さいころから
自分のことだけを考えていれば
それでいいという環境があって、
成績さえ良ければ物を買い与えられ
家事の一切は母親の役割で
お金を稼ぐのは父の役割だったとします。
アスペルガータイプの人では
【環境の変化が苦手ですから】
その環境を当たり前と思っただろうし
それを変化させることに対して
不安とか恐怖の方が
大きかったかもしれません。
それで、何歳になっても実家暮らしであれば
【一人で生きていく
スキルを身に付けられず】
いざ一人になったときに
・片づけられない
・食べることを忘れる
・働いても長続きしない
ということにつながる可能性があります。
もう一つ、育てる側の問題として
【親に発達特性がある場合】です。
「親とはこういうものだ」という考えを
強く持っている人の場合には
働くことは父の役割、家事は母の役割、と
何も考えず役割を淡々とこなし続け
やはり変化が苦手なタイプであれば
【いつまでも同じことを
繰り返せるので】
子育ての中の項目として
【子供の心を育てるという
考えに及ばず】
子供が成人した後であっても
親たちの役割を疑いもしない…
というイメージになります。
説明が長くなってしまったのですが、
そういった環境で生活していると
面倒なことは後回しにしてもいいやって
どこかで思ってしまうものでしょう。
それで、何に取り組もうとしても
責任の発生しそうなことや
苦手な場面に対しては
逃げ腰になってしまうのかもしれません。
また例えてみますが、
同じ期日のものが複数あったとして
重要で面倒な方を後回しにしてしまうとか
やり方が分からないのに質問せず放置するとか。
それで放置した結果、
職場では大きな損失になる可能性があるし
家庭では期待されないダメな人と
思われてしまう可能性があります。
つまり、タイトルのとおりなのですが
優先すべきことを間違えて
【自分の思いだけが
最優先になってしまうので】
失敗も増えるし達成感は味わえないし
自分に自信もつかないのです。
*****まとめ*****
いわゆる”逃げグセ”みたいなものが
身についてしまうと
なかなか改善することができません。
冒頭に書いた、淡々とこなすタイプは
【小さいころから人に尽くすことの
価値を良いと思っている】
という考え方なのかもしれません。
それが行き過ぎてしまうと
何でもかんでも先回りして手を出して
”子供の成長の機会を奪う”
ということにもなりかねませんが(;^_^A
ただ、素晴らしいなと思うのは
【それを押し付けられた
嫌なことではなく、
自分の役割だと認識し】
その行動自体に感情を含めないで
こなせるところだと思います。
”人生は修業”って私は言いますが、
そこまで重たく難しくなくても
【自分の成長の糧になる、と
受け止めてしまえば】
ある程度の面倒なことも
甘んじて受け入れられるかもしれません。
すべてを完璧にする必要はないし
苦手なことは苦手なままだし
それも誰にでも言えることですが、
「好きなことだけして生きたい!」と
思っている人が多い中、
それが許されているのは
【自分一人で完結する範囲内のこと】
だけなのだと思うのですよ。
自分の甘えや逃げグセによって
自分の知らないところで
誰かが巻き込まれてしまったり
尻拭いをさせられたりするのは
理不尽なことなのです。
時には迷惑をかけてしまうし
頑張っても結果を出せないことも
よくある話ではありますが、
「面倒」という呪いを断ち切って、
”努力の痕跡”を残せるといいですよね。
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