発達障害傾向を持つ人たちは
人からの評価や視線などに
敏感である反面
”人に興味を持たない”
という矛盾したような感覚を
持っていることが多いです。
コミュニケーション能力も
他の人とは少し違っていて
受け答えが変わっていたり
難しい話し方をして
周りを困惑させることもあります。
さて、本題に入りまして
当事者談の一つに
学生時代、自覚がなかったけれど
【友達に指摘されて】
自分がいじめられていることを知った、
という話があります。
直接的にからかわれていても
それがからかいだと認識できなかったり
当事者の方を見ながら
ヒソヒソ話していても
自分のことだと思わなかったりして
いじめに気が付かない
ということもあるのですが、
それ以外で「もしかして?」と
私が思ったことがあります。
【聴覚情報処理障害(APD)】
という言葉を
あなたは知っていますか?
まず、前提情報として
心理学で「カクテルパーティー効果」
というものがあるのですが
それが機能しないタイプと言えます。
例えば、大勢の飲み会であなたが誰かと
おしゃべりしていたとします。
その時、少し離れたところで
自分の名前が聞こえてきたとき
気が付いて返事をしたことはありませんか?
【聞こえてくる多くの情報から
自分に必要な情報だけを
自然に聞き取る力】
これがカクテルパーティー効果です。
もともと発達特性を持つ人たちは
【言葉は聞こえるが、
その意味の理解が難しい】
などと言われてきました。
そして、もう一つが
カクテルパーティー効果ですが、
【自分のことを
話されていると気づかない】
ということです。
これをいじめの現場で考えると
【悪口に気づかない】
【悪意があるか判断できない】
【話の前後が理解できない】
といったことが想像できます。
だから、
周りの人には見えているのに
いじめられている本人は
意地悪なことを言われても
「冗談だよ」とさらに言われれば
【余計な勘繰りをしないので】
自覚できなくなってしまいます。
*****支援者の方へ*****
これは、周りの人にお願いです。
本人が、
いじめられている自覚がなければ
それは幸せなことでありますが
【エスカレートする可能性を含めて】
本人にも知ってもらう
必要がある場合もあります。
学校では先生やクラスメイトが、
職場では上司や部下であっても
気を付けておいてほしいことです。
いじめる側というのは、
いじめた相手の
【反応が薄いとエスカレートし】
どんどん意地悪になります。
本人が気づかないで
ニコニコしていることが続けば
いつかもっと大変なことが
起きるかもしれません。
聴覚情報処理障害については
トレーニング法もあるようですが
これは【本人の自覚がない限り】
周りがどうこうできません。
心配なようでしたら
困り事はないかなど、聞いてみてください。
人間に興味が無かったり
人との距離感が分からない人は
【注目する】ということが
苦手な場合もありますから
周りが支援をしながら
注目してもらう練習も
必要になるかもしれません。
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