2021年07月15日

居場所感や役割

前回の続きになります。

環境の変化が苦手な人たちは
変わることに対して
【不安や恐怖心を抱きやすく】
メリットを見出すことが
少ないかもしれません。

その不安や恐怖について、
・目に映る周りの流れが変わる
・居場所感の喪失
・役割の変化
この3つを取り上げてみます。

【目に映る
  周りの流れが変わる】
物の配置場所が違うとか
人の流れが変わるなど、
その当事者にとっては
”すべてが刺激になります”

ワクワクにつながるような
刺激ではなく、
その人の神経をすり減らしたり
困惑させたりするような
刺激のことを言います。

【居場所感の喪失】
周りの状況が変わってしまうと
”自分はどこにいたらいいのか”
”自分はここにいてもいいのか”
といった気持ちになりやすく、
ソワソワして
落ち着きがなくなることもあります。

【役割の変化】
上記の居場所感と関連して、
”ここでどうしたらいいの?”
確立できていないため
自分の役割を見出すことができず
ただ立ち尽くしているような
気持ちで過ごしています。
*****対応の仕方*****
本人と周りが話し合って
最初に決めておくことを
ざっくり3つ挙げてみますね。

【今後の予定】
環境が変わり、流れが変わる。
「どう変わるのか?」
分かる範囲で支援側が
当事者に伝えること、
また、
”当事者の不安を
   しっかり聞いておくと”
それに対してさらに
対応策が見つかるかもしれません。

【そこでの役割】
何をしたらいいのか分からない、
どこにいたらいいのか分からない、
このように不安を漏らしたら
”何ができるかを一緒に考え”
支援側が不足分を補い、
当事者が安心できるよう
話を進めてみてください。
また、当事者自身に
”何をしたいのか?”
尋ねてみても良いと思います。

【イレギュラーなこと】
ある程度の決めごとがあっても
誰もが
”想定外のことが
  起きる可能性があり”
それに対しては
準備しておくことができず、
”その場で対応するしかない”
ということを伝えてください。

それに対して
当事者は不安がると思うのですが
「不安になったら声をかけて」
など、あらかじめ伝えましょう。
*****まとめ*****
初めての経験や
環境の変化などによって
【一時的に混乱することは】
誰にでもあります。

環境の変化が苦手な人は
その頻度と程度が
【ひどく長く継続する】
という違いがあります。

その時に必要なのが
「いざというときに
  助けを求められる人」です。
色んな決め事ももちろん大切ですが
その大前提として
【安心できる人間が】
周りにいるのだということを
当事者に認識してもらうことです。

その点を見落とさないよう、
ただの「機能」として
対応するのではないことを
心がけると良いかと思います。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 07:49 | TrackBack(0) | 発達障害
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