2020年11月24日

通院した方がいいですか?

前回の記事で
発達障害の傾向が強い人たちは
「不安障害体質」と書きましたが
特性を持っている人たちは
幼少時代からの違和感などが理由で
(理解できないことが多すぎて)
やたら怖かったり不安だったりして
強迫性障害・不安障害・うつ病など
二次障害を発症することがよくあります。

また、パーソナリティ障害によって
周囲に迷惑をかけてしまうことも
多々起こっています。

それで、当事者が本気で悩んで
どうにかならないか…と考え、
「どのタイミングで
  病院を受診したらいいのだろうか?」
という相談を受けることがあります。

これについては、
以前のブログのおさらいですが
【生活に支障を来したとき】
考えておいてください。
また、発達障害の診断が下りるのは
【機能障害が起きているとき】だと
小児科医から聞きました。

機能障害を正確に説明するのが
私には難しいのですが
ここでは、例えば
【対人トラブル】などのことだと
考えておいてくださいね。

それで、
私たちは誰でも危険予測をします。
赤信号を渡ったら車にひかれるとか
地震が起きたら危ない、とか。。。
不安障害の人たちは
特定の何かが不安な場合もあれば
”あり得ないようなこと”を考えていたり
”自分で簡単に解決できること”さえ
不安として捉えていたりするので
日々の生活を送ることが
とても苦しくてつらいのです。

ここから、想像で書いてみます。
「右足がうまく前に出なかったら?」
「コーヒーをこぼしてしまったら?」
「変な声が出てしまったら?」
このあとに続く言葉は
”どうしよう…”です。

もし上記のような考えが浮かんでも
右足が出ないなら左足を出せばいい
こぼしたら拭けばいい
言い直せばいい、などという
簡単な解決策があるにもかかわらず
【”どうしよう”という言葉に
        囚われてしまって】
そこから抜け出せません。

発達障害の傾向を持つ人たちが
常に最悪の事態を想定して
【いざというとき動揺しないよう】
わざわざ不安を作り出すのですが、
結局は「どうしよう」で止まってしまい
【こだわりが取り払えず】
一人で苦しみの沼に沈んでいきます。

ですから、
精神医療の観点で考えれば
【正常な思考が
    できていない時点で】
病院を受診することをお勧めします。

精神疾患であっても精神障害であっても
思考が正常でなく安定しない人に
何かを施すことはできません。
メンタルのトレーニングや
認知行動療法などは
【投薬によって安定した精神状態で】
初めて効果が出るのです。
(中には、傾聴だけで
    改善するケースもあります)

それは、発達障害の人に処方される
薬でも同じ考え方です。
特に大人の場合には、
投薬の効果が出たときに
「発達障害が治った!」と誤解して
薬漬けの日々を送る人がいますが
それは単に、薬によって
【一時的に安定しているだけで
       根本解決ではない】のです。

その安定した状態で
新しいスキルを取得することが
大人であっても必要です。

もし、
病院に行くかどうか迷っているなら
それを自分で決めるのではなく、
思い切って病院に行って
【医者に判断を委ねるほうが】
早く安定すると思いますよ。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 07:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害
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