前回の内容に続き、
今回は、
”言葉の組み立てが苦手な”
発達障害傾向を持つ当事者の
気持ちを汲み取ったり
会話を続けていくための
コツを書きたいと思います。
まず、自分のことを話そうとしている
当事者の気持ちを想像してみます。
・正しく話せるかな?
・最後まで聞いてもらえるかな?
・バカにされたりしないかな?
こんな感じかと思います。
ですから、聴く側は
・ゆっくり待ちますね
・間違えたら言い直してくださいね
・あなたの気持ちを尊重します
このような姿勢でいることが
必要かと思います。
それで当事者は、
言葉がなかなか出てこないのだから
聴き手の工夫が必要なわけです。
そこで、スキルとして必要なことを
3つ挙げてみたいと思います。
【長い沈黙に耐えられるか】
話そうとしても言葉が出てこないので
長い沈黙になることは想定されます。
その時の様子を見て、
”頭が真っ白になっているか”
それとも
”すごく考えているか”を
読み取ることが大切です。
そして、
沈黙が苦手な聴き手の場合
耐えがたい時間になるかもしれませんが
グッとこらえて待ってください。
【質問を変えられるか】
上記の”頭が真っ白”に
近い状態になった場合には
”同じことを聞く目的で
別の質問を投げかけてみる”
ということをしてみてください。
質問の仕方が変わるだけで
考える時間が短くなって
答えがすんなり出てくることも
よくあることです。
【落ち着いていられるか】
答えを待っている間というのは
意外と落ち着かないものです。
質問している側なのに
”自分はどうしていればいいか”とか
余計なことを考えてしまいます。
それでも、落ち着いた姿勢を保ち
待っていることが
”話し手に安心感を与え”
良い効果をもたらします。
*****まとめ*****
発達障害特性の有無に関係なく
この頃は
【言葉が出にくい人が増えました】
…と言いますか、
昔は「寡黙な人」と言われていた
隠れアスペルガー的な人たちは
職人気質、男気を感じる、
控えめでおしとやか…など
ポジティブな印象を持たれました。
今現在、私たちに求められるのは
・見えない言葉を察しなさい
・相手の嫌がることはやめなさい
・思っても黙ってなさい
・コミュニケーションをとりなさい
・何でも卒なくこなしなさい
といった
【無理難題を押し付けられている】
そんな気がしませんか?
正直、私も楽ではないですよ(;^_^A
ただその生き方について、
選択肢の増えた現代では
生きやすさを決めるために
【自分と折り合いをつけることが】
最優先事項なのだと思います。
なぜなら、
物理的な問題でない限り
【問題のほとんどは、
自分を受け入れられない】
というところに
辿り着いてしまうからです。
ちょっと話が逸れましたが
言葉の出にくい人たちも
単に脳機能の問題なのか?
それとも長く生きた間に
自分に染みついてしまった
何らかのクセによるものか?
その理由はさまざまです。
実際に当事者対応をして
どこまで言葉を引き出せるか
それはやってみないと分かりません。
ですが、そういう関わりを
必要とされたときには
上記のポイントを参考に
取り組んでみてくださいね。