2021年08月24日

目に映るものが「絵」になる

これは、ASD・ADHD
どちらの方からの話にも出ます。
前回、薬について触れた時
「薬の特設コーナー」を作る
という提案を私はしましたが
こういったことは
【当事者本人も一緒に
  取り組むことが必要です】
家族や身近な人が
親切で作ってあげても意味はなく、
それがタイトルの通りなのですが
【目に映っても、ただの絵と化し】
当事者には、それが
【何の意味や目的を持つか】
分からない、
”ただのオブジェ”になるのです。

もしそれが、
当事者の興味あるものであれば
すぐさま飛びつくのですが
注意力散漫だったり
興味の幅が狭かったりすることで
【日常生活に関するものは特に】
反応を示しにくいと思います。

よく、自閉傾向の強い人は
目があまり合わないことが多く、
例えば
パートナーの髪型が変わっても
家具の配置が換わっても
【興味の対象外には気づきにくく】
反応が薄いということがあります。

ADHDの場合には
最初は目に入れば分かりますが
それが日常化すると忘れて
【意味をもたない映像】
という感覚になると思います。
*****支援の仕方*****
目に見えるものがすべてとはいっても
それが絵になってしまえば
何も意味をもちません。

薬の飲み忘れを防ぐために
目に見えるよう置いたとしても
約束事などを書いた貼り紙をしても
それを習得できる人もいますが
【常態化して忘れる人】
いることを知ってください。

そのようなタイプの人には
【定期的に声かけをして】
促すように支援しましょう。
また、新しい刺激として
【場所や置き方を変える】
というのも良いかもしれません。

これは”刺激を与える”という
目的で試してみてほしいのですが、
ASDのこだわりについては
自分の大切に思うこと以外は
ズボラ…ということもありますから
配置などが変わっても
あらかじめ伝えておけば
パニックを防ぐことができます。

いずれにしても
ここでの提案に関しては
診断が下りないグレーの人たちや
診断があっても
社会でそれなりに過ごせている人たちを
対象に考えていることなので
重度の発達障害の人には
通用しない可能性があります。

髪型が変わっても
「私には興味ないのね」と
落胆するのではなく
「髪型を変えてみたよ」と
声をかけてあげてください。
決して悪気のない彼らを
私たちの”暗黙の了解”
縛り付けないことが
関係を良好にするコツです。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 06:56 | TrackBack(0) | 発達障害

2021年08月21日

薬の飲み忘れが多い

引き続き、ADHDタイプに多い
”あるある”を記事にします。
ADHDタイプの人たちは
【長く継続することが苦手】です。
どちらかというと、
【短期集中型】と言えるでしょう。
注意性の特性だけの人だと
頭がボーっとしたり
集中力が明後日の方に行くので
短期集中も苦手かもしれませんし、
熱中できることに一途な場合は
長期的に継続できる人もいます。

それで、タイトルの件ですが。
【通院が続けられない】
【薬を飲み忘れる】
というのもよくある話で、
大した病でないうちは
それでも大丈夫かもしれませんが
きちんと時間をかけて治療したいのに
続けることができないから
中途半端になってしまう人も
結構たくさんいると思います。

一概には言えませんが、
”歯のメンテナンスが
      できない人”の中にも
ADHDタイプはいると思います。

自覚できるほどの症状がある場合には
【辛さを軽減したいから
   思い出せるのですが】
少し良くなってくると
辛くないので思い出せません。

実は私、
先週から顔中に湿疹ができて
人生初の症状に恐怖し、
大慌てで皮膚科受診しました(;^_^A
5日後くらいから良くなってきて
顔は鏡で見るから思い出せますが
薬の飲み忘れをしました(笑)
体調的には何ら問題がないので
飲む方を忘れてしまったのですよ。
*****当事者の方へ*****
■通院を継続させるために
 【必ず次回の予約を取ること】
 【スマホカレンダーで
       アラーム通知】
 できれば、駅前などの
 【予約の取りにくい病院を】
 選ぶようにしてください。

 要するに、
 その日・その時間しか
 診てもらうことができないという
 状況を自ら作り出すのです。
 そうすることで、
 気分が乗らなくても渋々でも
 通院するしかないですよね。

 病院というのは、大人は特に
 ”後回しにしがちな項目”で、
 ほかの用事を優先してしまいます。
 だけど本当に困ったら
 上記の方法で取り組んでみてください。

■投薬を継続させるために
 【薬は常にテーブルの上に】
 置くようにしてください。
 ”それ以外のものは置かない”
 ということも心がけましょう。

 もし、大量だったり
 数年単位で継続の場合には
 【薬の特設コーナー】
 設置してください。
 例えば…普段座って目に入る位置に
 薬の入ったカゴを置くとか、
 本棚の一部を開放し、
 【薬をディスプレイする】とか(笑)

 片付けの苦手なタイプですから
 誰かに手伝ってもらったり
 何か案を出してもらってください。
*****まとめ*****
いつもお伝えする通り、
苦手なことは誰にでもあるし
苦手なことは人によって違います。

「病院に行っても続かないから…」
などと最初から考えて
受診拒否する人も多いですが
【自分に合った対策法】
みたいなものは、
工夫次第で見つかることがあります。

病院・薬だけでなく
継続することについては
ただ決心するだけでは
うまくいかないこともありますから
まずは【忘れないために】
何をしたらいいか、何ができるか、
考えてみてくださいね。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 20:18 | TrackBack(0) | 発達障害

2021年08月19日

お財布をいつも眺める

お金は誰にとっても
大切なものだと思います。
欲をかくとか、がめついとか
そういう話ではなくて、
生きていくために最低限
お金を手に入れたいと思うし、
お金がなくては生きていけません。

ここ数回、
ADHDタイプの人に関して
記事を投稿していますが、
お金にまつわる内容として
今回も書いてみたいと思います。

簡単に言えば
【お金をもっと大切に
    考えてみましょう】
ということです。

ADHD特性を持つ人たちは
お金の管理が苦手なので
【浪費グセが直らない】
というケースが多いです。
その逆にASDタイプの人は
お金が溜まるのを喜び、
【使い方が分からない】
という話をよく聞きます。
ですが、ASDタイプの人でも
【コレクション癖を持つ人】
お金が貯まらないかもしれません。

浪費するよりは貯める方が安心ですが
とはいえ、使い方が分からないと
楽しみ方が限られてしまうので
ワクワク感が減ってしまいます。

無駄に手放す人と
無駄に抱え込む人、
どちらもバランスが大切ですよね。
ということで
試してみてほしいことがあります。
それは、
【毎日お財布を眺める】です。
「なんじゃそりゃ」と
思われるかもしれませんね(;^_^A

でも、お札一枚一枚、
大切にしてみてほしいのです。
そして「好きです」と
心の中で思ってください(笑)
お金は
【雑に扱えば離れていきます】
お札を軽んじるな、って感じです。
逆に
【大切にしすぎても価値を失い】
ただの紙切れを集めるだけになります。

”たまたま財布を見たら、
   1万円あったから使った”
これが雑な扱い方。
”すごく欲しいものが
   ようやく見つかったが、
     お金を使いたくなかった”
これが、価値を失う行為です。

そういったことを防ぐために
バカバカしいかと思いますが
毎日お財布を眺めて、
何枚あるか数えてみて
お札の向きを揃えてみて
カード類の整理もして…
【出かける前に、
  必ずお財布の金額確認を
     するようにしましょう】
その習慣によって
【お金をどう使っていくか】
自分なりの計画が立てられ
有効に活用できるように
なるかもしれません。

お金の管理については
なかなか難しいテーマですし、
使い方も個人の事情があります。
一人ひとりの対応を考えて
取り組むことではありますが
共通して「お財布を眺める」ことも
大切なことなのだと私は思います。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 08:41 | TrackBack(0) | 発達障害