2021年07月31日

関係性の確認

前回の内容では、
一見いじめのように思えても
実はそうではないかもしれません、
ということを取り上げました。

【相手との関係性によって】
自分の求めている態度や対応と
相手からもらえる態度や対応には
差が生じます。

その関係性について、
人との距離感が分からない場合は
【相手の決めた関係性を
     言われるがまま】
「そうなのか…」と
あっさり受け入れることも
多いのではないかと思います。

前回コメントをいただいたのは
【関係性の確認も大切】
ということでした。
私もそれに同意なのですが、
関係性を気にしないタイプの人も
実際には存在しています。
「自由気ままに、思うがまま」
そんな生き方も素敵です。

こればかりは
その人の価値観次第なのですが
相手と確認し合わないとしても
【自分の中での線引きを
  ハッキリさせておかないと】
トラブルになる可能性があります。

典型的な例で言うと、
私の経験上では
どちらかというと女性に多いのですが
「私たち友達だよね。」と
事あるごとに関係性を伝えてきて
【何かを要求してくる】
というタイプの人です。

「友達」というカテゴリを利用し
自分の利益(得)を優先する、
そんなイメージです。

そこでもし、
相手との関係性を
自分の中で決められないとしたら
また、
断れなくて距離をおけないとしたら
【言われるがまま利用される】
ことにつながります。
*****まとめ*****
悩み相談の事例では、
友達についての相談も
もちろん出てくることがあります。
その中で上記の女性のような
タイプの人が友達にいると、
それを受け入れられない
【自分に問題がある】
勘違いしている場合もあります。

こういった悩みを減らすために
”関係性について考える”
ということが必要になるのです。

カウンセラーとクライエントは
関係性を確認しなくても
最初からはっきりしているので
とても付き合いやすいです。
ですが中には、
【その領域を飛び越えようと】
試みる人もいます。

そこで
どちらかが受け入れると
【関係性が悪化したり
  トラブルになる可能性も】
考えられます。

最初からハッキリしていても
どちらかが線引きできないと
関係がうまくいかなくなるのです。
多くの場合はカウンセラー側が
【距離感を保つ役割】
担っています。

こういったことに悩んだら、
まずは自分自身で
線引きをすることと、
この「距離感保持」について
知ることが大切かと思います。

※クライエントの卒業後に
 関係性が変わることは
 含まれません。
 また、所属機関等により
 規則が異なることもあります。
 詳しく知りたい方は
 「多重関係の禁止」について
 調べてみてくださいね。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 09:56 | TrackBack(0) | 人間関係

2021年07月29日

それはいじめではありません

引き続き、
「いじめ」というテーマで
今回も始めたいと思います。

これまでは
「いじめの定義」などについて
振れてきましたが
今回は「それは違うよ」といった
事例を作ってみたいと思います。

発達障害傾向を持つ人だけでなく
【被害者意識の強い人たち】
何か事が起きた時に
自分を被害者側に立たせて
物事を考えるのがクセづいていて、
いじめとは言えないことでさえ
「傷つけられた」と
訴え出るケースも多いです。
これについては
年々ケースが増加しています。

私の知人との会話でも
「被害者ぶった者勝ちだよね」
というセリフがよく出てきます。
昨今は、そういう時代になったし
”受け止める側の意識”
事実が全然変わってしまいます。

本人が自覚なく、
常に被害者ぶっていると
周囲の人たちは敬遠し
人間関係を壊してしまいます。

ここで、
いじめには当てはまらない
ケースをいくつか挙げてみます。
下記の前に「自分だけ」を
付けて読んでくださいね。

【教えてもらえなかった】
本人から「教えてください」と
言えばよかっただけで、
黙っていても教えてもらえる
という”甘え”から
そのようになる場合があります。
通常、他の人たちは
自分から質問して教えてもらいます。

中には、
「質問できないのだから
  相手から親切にするべきだ」
と考える人がいますが
それは筋の通らない話です。

【誘われなかった】
”誘われるような
   関係性ではなかった”
とは考えられないようです。

内容にもよりますが、
誘いたくなるような相手であれば
自然と誘いは来るものです。

【特別扱いされなかった】
特段理由もないのに
特別扱いされるわけがありません。

特別扱いを受けるということは
”それなりの理由”
存在しています。

ただそこにいるだけで
特別扱いをされるのが当然なら
”世の中のすべての人間が”
平等に特別扱いされるべきです。

【嫌な態度をされた】
そもそも、本人が
良い態度で接していたかどうか
考えることが必要です。

例えば
不愛想だったり返事もしない、
悪口や人のうわさばかりの
人だったとしたら…
態度良く接することができる人は
少ないかもしれません。

その人の”人物評価”自体が
低い可能性があります。

【時給が上がらなかった】
時給が上がるということは
”それ相応の働き・貢献”
したという結果がありますが、
そういった結果を出さないと
時給は上がりません。

※いずれのケースも
【自分から見ている自分と
  周りから見ている自分の温度差】
というものがあるとは思います。
自分を過剰評価する人と
自分に自信がない人では
評価に違いが出ますから
それに対する周りへの要望も
違ってくると思います。
*****まとめ*****
私たちは冷静になることと
想像力を駆使しないと
【自分を客観的に
  見ることができないので】
「自分なりに頑張っている」
という言葉だけでは
人から評価してもらえません。

相手の心が開いていないと
感じる場合には
自分の心を開けていない。
といったように
自分の日頃の態度や行動・言動は
【人間関係に鏡のように
      映し出されます】

まずは、
目に見える周りの人たちへの
不満を爆発させるのではなく
自分がどうであったかを
振り返ることが大切です。

美味しいところだけ
持っていくような感じで
ただ利益を上げるだけ、
結果を出すだけという
【人を蹴落とす成果主義】
一時的に評価されたとしても
最終的に
【人物評価が下がります】

基本的人権は
誰にでもあるものですが
他人と関わる時の温度差は
【人権だけを主張しても】
同一にはなりません。

これらのケースは
いじめではなく【区別】
考えるのが妥当だと私は思います。
もちろん、
あからさまな意地悪なら
それは良くないことですが…。

その時の状況や事情によっては
「いじめ」と本人が感じても
そうでない理由が
あるかもしれないということも
念頭に置いて
分析することが大切です。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 07:06 | TrackBack(0) | 自己改革

2021年07月27日

人との関係性と発言内容

発達障害傾向を持つ人たちで
コミュニケーションの
困難さがあるタイプの人は、
【人との距離感がつかみにくく】
関係性というものが
理解できないことがあります。

極端な人の場合ですと
【家族以外は他人】という
考えを持っていることもあります。

それがすべてデメリットかというと
そうでもないこともあります。
確かに家族は特別扱いですが、
それ以外の人たちに対しては
【みんなに平等な態度で】
一見、安定して見えます。

ただ、前回に引き続き
”たとえ親切心だとしても”
本音を言える相手とそうでない相手を
区別することができないので
トラブルになる可能性もあります。

ですから今回は、
【関係性の区別の仕方】
というものを考えたいので
5つに分けてみました。

◆家族
 小さいときから自分のほとんどを
 知っている人たちと言えます。
 良いところも悪いところも含めて
 言いたいことを言い合えます。

◆親友
 心の通い合う、本音が分かり合える
 相手といえます。
 欠点があったとしても
 それも許し合え受け入れられる
 対象の人になります。

◆友達
 冗談を言い合ったり
 情報交換をしたり、
 楽しさを共有するような
 相手のことを言います。

 親友ほどには本音を言えませんが
 日々の思いを共有することが
 可能な相手です。

◆知人
 表面上の付き合いの人です。
 「いい天気ですね」といった
 当たり障りのない内容
 話せる相手です。

 少しずつ心を開ければ
 友達や親友になれる
 可能性も含まれています。

◆職場関係
 ひとまとめに職場と言っても
 親しくなれる人と
 そうでない人が存在しています。

 親しくなれれば
 少し深い話もできますが
 職場内では業務遂行という
 目的があるわけですから、
 場所によって態度を使い分けて
 関わることになります。

 上司や先輩には
 目上の人に対する態度で、
 部下や後輩には
 接しやすさを演出した態度で
 関わることが大切です。

◆ご近所さん
 地域の人たちと連携して
 街の美化を保ったり
 自治会に参加して
 子どもたちを見守ったりと
 色んな役割分担をしながら
 関わっていくことが多いです。

 独身の場合でも、
 顔を合わせたときには
 最低限の挨拶が大切な関係で
 関わり方としては
 必要最小限、という感じです。
*****まとめ*****
どんなに近しい関係でも
【最低限の礼儀は
    欠かせません】
何でも言い合えるからと言って
デリカシーのない言葉や
暴言などを使って良いのではなく
また、相手の欠点を
指摘ばかりして良いのではなく、
【近しい人ほど
   自分の本音を言える】
という解釈をしてください。

どんな関係性であっても
【相手の尊厳を傷付けるような】
発言をしてはいけません。
尊厳を傷つける、とは例えば
「あなたはブスでデブで
     頭が悪いからね」
「あなたは底辺の人間だね」
「あなたの存在が邪魔だ」
こういった内容のことです。

もし本気でそう思っているなら
わざわざ本音を伝えないで
【自分から距離を置いてください】
それだけで
お互いが傷つけあうことなく
関係を解消することができます。

また、複数の人の前で
【誰かに恥をかかせるかどうか】
というのも判断基準です。
大勢の前で
「〇〇さん、
  歯に青のりがついていますよ」
なんて言ってしまったら
言われた人は恥ずかしいですよね。

本音や真実を伝えることが
【必ずしも
  親切になるとは限らない】
ということを念頭に置いて
それぞれの人との関係性を
改めて考えてみてくださいね。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 08:56 | TrackBack(0) | 発達障害