2021年06月22日

理屈で考えるのが嫌い

感情を大切にし、
感覚に頼って生きる人も
世の中にはたくさんいます。
そういった感性的なものも
大切にしていきたいところですが
何らかの不都合や問題にぶつかると
【感情だけでは解決しないことが】
色々とあるのも事実ですよね。

今回は、
【理屈っぽいのは嫌い】
思っている人たちには
メンタルケアに関して
どんなアプローチがいいか?
私なりに考えてみました。

まず、前提として考えておきたいのが
理屈で考えることを
【避けることと、
   能力が低いことでは
       意味が異なる】
ということです。

理屈で考えられるけれど
そういう場面ではないと感じるか?
そもそも理屈で考えられないから
感覚に頼っているのか?という
違いが人それぞれにあります。

例えば、
アスペルガー傾向を持つ人は
学校の延長上にあるようなことでは
論的な部分を持っていたとしても
日常に関することでは
【自分の感覚に頼るしかなく】
とても感情的になりがちですし、
情報量が少ないために
理論立てて考えられないことが
多いと推測されます。

その逆に、
いつもヒステリックで
プリプリ怒って感情的な人に
【冷静さが備わることで】
実は理論的に考える能力は
しっかり持っていた…なんて
こともありがちなのです。

ですから、
理屈っぽいことを避けるには
【それなりの理由があって】
それが”何なのか”によって
問題解決のための
アプローチ方法が変わるかと思います。
*****まとめ*****
メンタルケアの場面において
私がメインで活用するのは
・クライエント中心療法
・認知行動療法
・回想療法
こういったものになりますが、
認知行動療法については
理屈っぽい部分が多く含まれるので
上記の当事者にとっては
避けたい療法かもしれません。

そこで使えそうだと思ったのが
あまり私は詳しくないのですが
「森田療法」です。
昔から導入されている
日本ならではの療法で、
ざっくりとした概念は
【あるがままを受け入れる】
というものだそうです。

というわけで、
気持ちに寄り添う
クライエント中心療法と
あるがままを受け入れる
森田療法と、
自分の歴史を語る
回想療法を組み合わせれば
理屈っぽいのが嫌いな人には
メンタルケアとしての効果が
高くなるかなぁ?と思いました。

posted by 心療カウンセラー長谷 at 07:26 | TrackBack(0) | 自己改革

2021年06月19日

思い込みが発生するとき

思い込みが発生しているときは
【考えが一つしか浮かばず】
冷静な時であれば
それ以外の考えが浮かぶのに
一つの考え方を
【絶対だと信じてしまう】
状況になってしまいます。

確かに
発達障害傾向を持つ人たちは
選択肢が少ないこともあって
そういった頻度や程度が
他の人より高くなりがちですが、
私たちには誰でも
思い込みが発生するものです。

その思い込みが
長い期間続くこともあります。
例えば、
人を傷つけてしまったり
過去に過ちを犯したことを
ずっと引きずっている人が
その当時の状況について
少しずれた認識をしてしまい
【長年冷静になれず】
自分を責めていることがあります。

分かりやすく言えば、
学生時代の友達に
「あなたのせいで私が傷ついた」と
言われたことを引きずっているとか、
学生時代の失敗を
今に当てはめてしまっているなど
【過去を過去と割り切れず】
何十年も悩んでいる、などです。

もちろん、
過去の自分があって
今の自分があるのですが
私たちは
【年齢を重ねながら学習し、
     成長しているので】
10年前の自分と今の自分が
同じだと考えること自体
不自然なことですよね。
*****当てはまる方へ*****
こういった人たちの
当時の状況から現在までの
詳しい話を聞かせてもらうと
・時系列が違う
・それとこれは別の話
・論点がズレている
このようなことが起きています。

ですから改めて
当時の状況を振り返ってみると
思い込んでいたことに
気付くことができるかもしれません。

極端な例を挙げますが
(私がいつも使っている例です)
================================
以前、親切にしてくれたAさんが
ギャンブルで借金してしまい
返済できず私のところに来ました。
ですが、私は
お金を貸すことを断りました。
するとAさんは、
「親切にしてあげたのに
  お金をくれなくて傷ついた」と
私を責めてきました。
================================
この”相手の言い分”に乗せられて
思い込みが発生しやすいのです。

ですが、
・それとこれは別の話
・親切は「貸し借り」で
     考えることではない
・相手が借金したのは、
      私が原因ではない
実際、そうではないでしょうか。

最後に、思い込みが強くなると
【時系列や事実が書き換わり】
話が食い違ってしまうことが
起きると考えられますから、
これから先も
似たようなことが起きた時には
【一人で抱えず相談すること】
頭の隅っこに
入れておいてくださいね。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 07:26 | TrackBack(0) | 自己改革

2021年06月17日

愛着形成の再形成

生まれて初めての愛着形成は
母親が相手であることが
多いのですが、
大人になってからの再形成は
【パートナーがお勧め】
言われることが多いです。

例えば、
ある女性の愛着が傷つき
その年齢が30歳くらいだとして
母親は60歳くらいだとします。
そうすると、幼少期のような
対応をしてもらえる可能性は
だいぶ低くなると思います。

一方、
パートナーとの生活は
仕事や趣味があったとしても
寝食を共にし、
【共有できる時間が多く】
【男女間の甘えが許される】
関係になります。

だから、
パートナーがお勧めなのかな?
と、私は考えています。

さて、その愛着の再形成は
簡単ではありませんし
それまでの人生で
拗らせたものがあるのですから
【一筋縄ではいきません】
その大前提を忘れずに
取り組むことが大切です。

当事者ひとりでは取り組めず
【必ず支援者がいること】
複雑な思いを見せる当事者に
【説明できる能力】
無理な要求をしてくるときに
【断る勇気を持つこと】
必要になってくると思います。

何より欠かせないのは
【肯定的な態度】です。
愛着が傷ついた人たちは
「どのくらいで相手が怒るのか」
という”愛情試しをくり返し”
支援者がそれに気づかず
怒ってしまうと、
当事者はまた傷つきます。

実際、自分自身で
【傷つく方向に
   持っていくクセ】
ついてしまっているので
そういう場面に多々遭遇します。

それでも
【根気よく続けること】
回復への道なのです。
それは何年も何十年も
かかることかもしれません。
他人にだけでなく
【自分への不信感も強く】
複雑な感情を抱えて
これまで生きてきているのですから
長い目で見ていく必要が
あるのではないでしょうか。。。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 16:05 | TrackBack(0) | 発達障害