2021年03月16日

ある程度の余白とは?

前回、
人生は思い通りにいかないもので
人は年を取るごとに
それを痛感しているといった
内容を取り上げました。

それを軽減させるために
大切なことが
”ある程度の余白”なのですが、
今回はこの具体的な例を
書いてみたいと思います。

例として分かりやすいのは
結婚〜老後あたりです。

例えば、
シナリオ通りに生きたい人が
自分の結婚生活を
計画していたとします。
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30歳で結婚、32歳で第1子が生まれ
35歳で第2子が生まれる。

39歳で子どもが小学生になり
42歳から塾の費用が発生する。
子どもは私立中学に入学させ、
有名大学に入学させる。

二人目の子どもも同様にする。
大学は国立大学のみに限定するので
予算はだいたいこのくらい。
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詳細を書くと長くなるので
ざっくりとしたシナリオにしました。

仮にこのシナリオを作った人が
アスペルガー傾向の人であれば
【その通りにならなかったとき
  パニックを起こすかもしれません】
そのパニックは、
・一方的に配偶者の責任にする
・子どもを怒鳴りつけ支配する
・脅迫めいた暴言を吐く
こういった可能性も考えられます。

当事者にとっては
決められたシナリオ通りになりさえすれば
【家族の気持ちは関係ないので】
目的遂行のためだけに
こういった関係図が描かれるのです。

ですがどうでしょうか?
実際には、予定通りに行かない…
というのは例えば
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35歳で第2子が生まれたとき、
妻が亡くなってしまった。

45歳ころから
子どもが不登校になってしまった。

47歳の時に
自分が癌に侵されてしまい
高額な医療費が必要になった。
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こういったことが起きれば
シナリオの一部が
強制的に変更されることになり
【見直しが必要になります】

*****まとめ*****
ある程度の安心を得るために
誰でも「ざっくりとした計画」を
立てることは当然のことです。

そこで、余白を用意するのは
【イレギュラーに対応するためで】
それを用意できていないと
家族は崩壊してしまいます。
なぜなら、
計画の中には自分以外の
【感情を持った人間が
     関わっており】
少なくともそこだけは
自分の思い通りには
ならないからです。

その余白の作り方は
次のような感じです。
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妊娠できない場合には、
〇〇歳から不妊治療を開始する。
ただし、二人が承諾した上で。

子どもが公立の学校に行きたい、
アメリカンスクールに行きたい、
それぞれのパターンを考える。

子どもは一人だけの場合もある。
もしかすると
私大を希望するかもしれない。
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こういった、
【自分の望むことと、
   別で起こりそうなこと】
想定をしておくことが「余白」です。

自分の人生だから、
自分のことだけを考えて
生きて行けばいいわけではありません。
配偶者には配偶者の人生が、
子どもには子どもの人生があり、
みんなが自分に合わせてくれるのは
支配的な家族の図式になります。

これを踏まえて、
どのくらい余白を持てるかが
重要なポイントになります。
その部分の想像ができない場合には
【経験者にインタビューして】
可能性の幅を広げていってください。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 08:58 | TrackBack(0) | 発達障害