2021年01月28日

ADHDの衝動的な部分

ADHDの人たちは
・多動性
・注意性
・衝動性
という3つの問題を抱えています。

全てが当てはまる人もいるし
一部だけが
当てはまる人もいます。

どの特性も
【幼少期から表れやすいので】
周りの人たちが見ても
「ちょっと他の子と違うな…」
というのが分かりやすいです。

例えば、
落ち着きがない、走り回る
みんなと同じ行動ができない
攻撃的で我慢ができない
といったことがそうですし、
(多動性・衝動性)
忘れ物が多い、ミスが多い
だけでなく
【ボーっとしている】
という子どももいます。

今回はそのADHDの
衝動的な部分についての
解説をしたいと思います。
*****
ADHDの程度の差もありますが
彼らが衝動的な行動を起こすとき
(例えば、
 赤信号を飛び出してしまう
 人のものを奪ってしまうなど)
「なぜ、止められないの?」
というのが周りの疑問でしょう。

これについて、
当事者の気持ちを聞いてみると
2つのタイプに分かれることが
私の持つ事例にありました。

【分かっているけれど、
     止められない】
というタイプの人と
【何がいけないのか、
      分からない】
というタイプの人でした。

●分かっている場合
 頭では「〜してはいけない」
 といったルールを理解していて
 これからそのルールを
 破ろうとしているところまで
 理解できているケースです。

 「それでも止まらない」
 つまり、
 脳をコントロールできない、
 暴走している状態、
 のような感じです。

 当たり前のことですが
 いけないことと分かっているので
 そのあとには
 【周りの想像を超えて
      落ち込みます】

 ですが、
 その気持ちが
 長続きしない人もいるので
 【数分後にはケロッとしていて】
 反省しない人だと
 周りは非難しがちです。

●分かっていない場合
 まさに「衝動的」で
 【先の予測がまったくできず】
 目先の思ったまま、感じたままに
 行動を起こしてしまうケースです。

 その「クセ」が身に付いているので
 【毎回、反省することができず】
 【何が問題点か理解できないので】
 同じ失敗を繰り返しますが
 「なぜ周りが
   怒っているかも理解できないので」
 単純な気持ちとして
 「自分のことが嫌いなのだろう」
 などと短絡的な結論に結びつけ、
 【反発心が強くなります】

 叱られた時点で理解できて
 一時的に反省できる人もいますが
 【数分後には忘れてしまうので】
 やはり同じ失敗を繰り返します。
*****当事者の方へ*****
私は、
当事者からの相談を
たくさん受けてきて思うのですが
ADHDの衝動的な面については
投薬以外という意味で
【24時間密着で
  トレーナーを付けることが】
大切なのだと思います。

例えば、
当事者が衝動的になる場面を
トレーナーが素早く察知して
【その場で制止させる行動を取る】
といったことがなければ
【当事者が気づくことができない】
可能性があります。

ですが、
興味のないことは嫌だ
我慢はしたくない
飽きっぽくて長続きしない
という場合には
トレーニングは通用しません。

また、
「努力して改善しよう!」と
決心できたとしても
なかなかうまくいかないことで
やる気がなくなってしまったり
【その感情でさえ一時的で】
すぐに飽きたり忘れたりします。

こういったことから考えると
日常生活に支障来すほど
悩んでいる人の場合には
病院を受診するのが
良いのではないかと思います。

この頃は、
私も聞いたことのない薬で
良いものが出ているようです。
(あくまでも聞いた話です)

ADHD特性にも
個人差がありますから
得意と苦手が他の人と違い
どのくらい困っているかも
他の人と違っているものです。

ですから、
最終的にどうにもならなければ
薬を頼るのも
選択肢の一つなのではないでしょうか。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 09:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害