2021年01月16日

カウンセリングは不要不急ですか?

コロナ騒ぎが長引いています。
年が明けてまた
緊急事態宣言が出されました。
小池さんも
「だから昼間でも
  同じだって言ってますよ」
なんて発言をされている通り
夜がだめなら朝から飲んじゃえ。
店がダメなら外で飲んじゃえ。
というのもどうかと思います。

だけど、
飲食店側の事情を考えると
何としてでも生き残りたい。
私は飲食店主じゃないけれど
私の仕事もサービス業です。
私だって生き残りたいし、
今つぶれてしまったら
現存のお客様たちに
迷惑をかけることになります。

このご時世で
何をどう考えるか?
とても難しいと思うのです。

その中で一つ相談がありました。
「カウンセリングは、
    不要不急ですか?」
ということです。

↓架空の話で例えてみますね。

●Sさん、20歳 女性
 実家で暮らしている大学生のSさん
 授業はオンラインで済ませ
 早く終わる日もある。
 両親が不仲であるうえに
 緊急事態宣言で父が在宅。
 夫婦喧嘩はいつも以上に酷く
 とてもじゃないが
 家の中に安心して居られない。

 仕方がないので
 ネットカフェで空き時間を
 過ごすようにしている。

●Bさん、30歳 女性
 独身で一人暮らし。
 精神疾患の治療中で
 人とのつながりを通して
 これまでやってこられたが
 緊急事態宣言が発令されたため
 孤独に一人で過ごすことになった。

 だが、一人になると
 リストカットをしてしまいそうな
 自分を怖いと思い
 日中だけ、外出している。

●Mさん、40歳 男性
 結婚後、夫婦仲が劣悪になり
 その原因が自分にあると
 妻から指摘されている。
 誰かに相談しようと思ったとたん
 緊急事態宣言が発令された。

 仕事も在宅になり
 ピリピリした妻と一緒に過ごし
 このままではどちらかが
 精神的にも肉体的にも
 ダメになってしまうかもしれない。
*****一緒に考えてください*****
上記3つの例を作成したのですが
どれが不要不急にあたると思いますか?

これは、どれが正解、
というわけではないのですが
【すべて当てはまる】
私は思います。
他の方には、
全て当てはまらないと
感じられるかもしれません。

つまり、
【人によって
   不要不急の
    意味合いが異なる】
ということです。

「病院に行くならOK」と
国が分かりやすく言っているのは
例えば…の話であって
カウンセリングは病院ではないから
NGと言われたわけではありません。

でもメンタルのことって
【目に見えないものだから】
一見、
普通にふるまっている当人を
見かけたとき、
周りの人には「遊んでいる」と
見えてしまうかもしれません。

今、世界中が混乱しています。
その中で
見ず知らずの人たちが
見ず知らずの人を監視し、
ネット上で叩き合いをし
それを正義だと言っています。

”〇〇警察”をやっている人は
よほどご自身の
日頃の行いが素晴らしく
世の中のすべてが手に取るように
見透かせているのでしょうね。
(とはいえ
  自らの欲望のためだけに
   非協力的な人は例外です)

ですが
【視点が変われば
     事情も違うし】
【目に見えるものが
    すべてではない】
ということを踏まえて考えれば
メンタルを患ってしまった人たちの
事件・事故・自殺を防ぐのも
不要不急にあたると
考えられるのではないでしょうか。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 07:53| Comment(0) | TrackBack(0) | その他

2021年01月14日

「ねぇ、どう思う?」

アスペルガー傾向の人たちは
コミュニケーションが苦手なので
人と会話するときに脳内で
【ありとあらゆる
     情報を引き出し】
【その組み合わせを
       間違えて】
おかしな発言になってしまう、
ということがよくあります。

”思った通りに話せない”
これはとても辛いことですね。

小さい頃から
こういったことが続いていて
「会話がかみ合わない」
「話がつまらない」
などと学生時代に
友達に言われてしまうと
余計に話せなくなってしまいます。

もちろんそれでも
話す努力をする人もいるでしょうが
相談事例の多くは
【話すことを止めて】
本などの世界から情報を得るなど
他の方法で世の中を知っていきます。

だから、
【会話自体のレベルが上がらず】
カウンセリングなどを頼って
相談に至ります。

どうしても
自分一人の世界で
本やネットからの情報を受け取ると
【考え方が一方通行】
なってしまいがちで
【複数の視点が持てません】

ですが、
社会に出てからの大人たちは
より多くの視点を持っている方が
適応度が高くなりますから
それを覚えていくことが大切です。
*****当事者の方へ*****
アスペルガータイプの人たちは
自分の内面の話は苦手ですが
自分の外側にある
何かや誰かについてなどは
【自分の考えを
   言える人が多いです】
なのになぜ、
人とうまくいかないかというと
【自分の考えが
     絶対になりがちで】
【人の意見には
   興味を持たない】からです。

なぜ、人の意見が必要なのか?
それは、
色々な意見を集めた中で
【自分の意見の
  信ぴょう性などを
    確かめるために】
聞いたほうが良いからです。

こういったとき、
当事者の言い分には
【根拠やデータがなく】
ただ、自分がそう思ったからという
よく分からない理由で
押し通してしまうことがあります。

これが「人の話を聞かない」
というポイントのひとつなのです。

説明が苦手なのもありますから
なかなかうまくいきませんよね。
それでも試してみてください。

自分が何かを思ったり気づいたとき
「ねぇ、どう思う?」と
誰かに聞いてみてほしいのです。

例えば、紅茶の色が
自分には茶色に見えるとします。
でも隣の人は、
赤、と答えるかもしれません。
そこで「いや、絶対に茶色」と
自分の意見を押し付けるのではなく、
「なぜ隣の人には赤に見えるのか?」
それを考えてみるのです。

光の角度なのか?
紅茶の濃さが違うのか?
それとも脳の認識の違いか?

【一つの正解を求めるのではなく】
【色んな考え方があることを知り】
【考え方に柔軟性を持たせ】
社会で適応していくという
イメージを持ってみてくださいね。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 09:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害

2021年01月12日

外面のいい人

発達障害傾向を持つ人の
パートナーにあたる女性と
よく話題に上がるのが
発達障害傾向を持つ人って
【外面がイイ】ことです。

事例として、
かなり多い相談内容なのですが
相談者は何を悩むかというと
外ではすごく良い人なのに
【家では真逆の態度
例えば
・家族を支配する
・暴言を吐く
・偉そうにする
といったことが日常的です。

それを誰かに相談したとしても
「え?あんなに良い人のことを
  悪く言うなんてどうかしてる」
などと信じてもらえず
配偶者やそのほかの家族が
孤独に悩んで苦しみます。

当事者の気持ちとしては
・人の役に立って感謝されたい
・変な人だと思われたくない
・仲間外れにされたくない
といった思いから、
家族以外の人たちには
とても良い行動や言動をします。

時々、おかしな発言はするものの
「余計なことは言わない」と
心がけていることが多いので
基本的に外ではニコニコとして
【聞き役に徹するような】
タイプが多いのかもしれません。
(程度の差にもよりますが)

それで、当事者は
「外面がイイのが悪いのか!」と
怒りたくなるかもしれませんが、
問題はそこではありません。
【なぜ、家庭内での
    態度が悪いのか】
という方が問題なのです。
*****当事者の方へ*****
外で関わる人たちに
良い態度、善い行いをすることは
とても素晴らしいことです。

悪態をついたり無視したりなど
嫌な対応をされるのは
誰だって嫌ですよね。

それは【家族も同じです】

もしかすると当事者自身が
親に育ててもらったとき、
家庭内でそのような
対応をされたのだとすると
それを覚えたかもしれません。

そうでない場合でも
大人になるまでの成長過程で
誰かの間違った関わり方を
覚えてしまうことがあります。

本来は、
【家でも外でも同じ態度で】
という心構えが大切です。
家の中にいる人たちにも
【外の人たちと同じように】
接することが求められます。

一緒に生活している人たちなので
難しい話をすることもあります。
だから、
いつもいつも、良い態度で
いられるわけではありませんが
【みんなが良い態度でいれば】
家庭内は
あったかい雰囲気に包まれて
今まで以上に
居心地の良い場所になることは
間違いないと思います。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 09:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害