2020年11月15日

子どもに人の気持ちを教える

今回は、子育てをテーマにします。
私たち大人にも個性があるし
色々な人がいるのと同じように
子どもにも様々なタイプがあります。

だから
”一般的な子育ての仕方”
言われている方法を守れば
その子が安定して育つとは限らず
【子どもを大人に
    合わせるのではなく、
      その子の特徴を把握して】
関わっていくことが大切です。

例えば、
人の気持ちに敏感で繊細な子は
余計なことを言わないで
そっと見守ったり励ましたりすると
良いかもしれません。
繊細過ぎて励ましすら
しない方が良い場合もあります。

そして、
診断が下りない程度に
発達障害の特性を持っている子も
世の中にはたくさんいるわけで
それに大人が気づいたときには
ぜひ念頭においてほしいことがあります。

それは、
【人間の様々な考え方を
      教えてあげること】です。

どうしてもわが子を育てる中で
子どもが悲しい気持ちなどになっていると
親としては、かばいたくなりますし
気持ちに寄り添ってあげたくなります。
そうした時には
「あなたは悪くないよ」
などといって子どもを慰めますよね。

ですがもしも、
子どもが「人の気持ちを推し量れない」
アスペルガー傾向を持っているとしたら
原因や理由などが何も分からないまま
「自分は悪くない」という部分だけ
刷り込んでしまったら
大人になっても分からない状況で
責任逃れするようになるかもしれません。
*****親御さんへ*****
発達障害傾向を持つ人たちは
【どうして?が
   分からないことが多いので】
なるべく
分かることを増やすために
できれば小さいときから
【人の気持ちを教えてください】

大人になってからそれを知ると
当事者は自分のことを
無能だ、馬鹿だ、ダメな奴だ、
などと感じてしまう可能性があります。

幼少期からの生き辛さによって
二次障害を持っている可能性もあります。
そうすると”認知の歪み”が酷くて
素直に吸収できないかもしれません。

そういった点から考えると
早い段階で色んな気持ちがあることを
教えておいた方が良いと思われます。

そして、気持ちには
ポジティブなものとネガティブなものがあり
どちらも
【良い悪いを基準にしないで淡々と】
伝えてみてほしいです。

例えば、
人の失敗を笑ったりしたら
傷ついた相手に嫌われるとか
自分の気持ちばかり押し付けていたら
仲間外れにされるのは当たり前とか
まだまだ小学低学年くらいだと
分からないことがたくさんありますから
そういったことを
伝えてほしいのです。

もしも、
繊細で傷つきやすい子の場合には
「あなたが」という言い方ではなく
【一般論として、情報として】
伝えていくのも良いかもしれません。

いずれにしても
【見て吸収できることと
  教えられないと分からないこと】って
世の中にたくさん存在していますから
人の気持ちに関しても
「自然に分かるようになる」と放置せず
教育の一つに取り入れてみてください。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 17:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害

2020年11月12日

スキル習得までの個人差

前々回、続きを次回書きます…
とか言っておいて
しれっと別のネタを
書いてしまいました(;^_^A

ですので今回は、
”時間をどう使うか”について
書いていきますね。

私は発達障害傾向を持つ人たちの
トレーニングをお手伝いしています。
そして、自己成長や苦手克服のために
費やす時間や労力には
【個人差があります】

それは”能力の差”かもしれませんが
それだけではありません。

例えば、
子どもと大人の違いですが、
同じ発達障害の診断を受けたとします。

子どもは生まれてから
そんなに多くの経験を積んでいません。
だから
【目新しい新鮮なことだらけ】です。
それに加えて
遊びを純粋に楽しめるので
【ゲーム感覚で】スキルを身につけます。
上手くいけば、
色んなことを吸収するのが速いです。

対して大人は、
【当事者なりのシナリオが
       完成されており】
それを書き換える(上書き)必要があります。
その時納得できない状態であれば
【不満・疑問・葛藤・反発】などの
ネガティブな感情を持ちます。

さらに、ある程度の年齢になると
【興味がわかないし、
    目新しくもないので】
がんばってもがんばっても上手くいかない…
ということがよく起こります。

つまり、
能力の差によって
スキル習得までの差ができるだけでなく
【心持ちの違いでも】
差が生まれてしまうのです。
*****当事者の方へ*****
大人と子どもとの違いは
以前にも取り上げたことがあります。
そこで書かなかったのは
スキル習得のための時間を
”どう捉えるか”についてです。

子どもの場合は殆どが”遊び”です。
24時間のうちの遊び時間が
十分に確保されている子どもなら
楽しくたっぷりと
スキル獲得のための時間を使えるわけです。

それでは、大人はどうでしょうか?
朝起きて会社に行き、仕事を始めて
帰宅するのは夜になってから。
遊びの時間は土日の休みだけ…
という人たちばかりですよね。
職業が違っても基本的には
同じような感じかと思います。

それで、多趣味な人たちは
休日を趣味や遊びに充てますが
アクティブでない人たちは
おうちで過ごすことでしょうね。

その中のどの時間に
スキル習得時間を入れるのか?
また、遊びではなくどう考えるのか?
それは、
【勉強・修行・自分磨き】と考え
場合によっては
【生活行動すべてが】
スキル習得の時間になるかもしれません。

例えば、ADHD傾向の人なら
風呂に入るとか歯磨きなども
トレーニングの一つになります。
アスペルガー傾向の人なら
他人と関わることが
そうなのかもしれません。

ただ、アスペルガー傾向の人たちは
比較的”勉強好き”な人が多く
【知ることの楽しさ】
感じやすいかもしれませんね。

とにかく、大人になると
子どもの時に楽しめたことが
全然楽しくなかったりしますから
ソーシャルスキルトレーニングも
大人にとっては苦痛だと思います。

それでも、
何かの苦手を克服したいときは
行動に移して長続きしないで
ガッカリする前に
【自身がどのくらい
   本気で克服を願っているのか】
しっかり考えることが大切です。

1日24時間は、
全人類に与えられた
平等な時間です。

それを何に使うのかは
人それぞれですから
大切に、満足のいく
使い方をしてくださいね。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 17:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害

2020年11月10日

自分以外は全員「敵」

他人を信じられない人、
他人に裏切られ続けた人たちは
自分に自信がないだけでなく
自分以外の人間を全て”敵”と
みなしてしまうようになります。

若いころの私もそうでした。
誰を信じれば良いのか分からない。
信じたって都合よく利用されたり
簡単に捨てられたりする。
それなら誰も信用しない方がいい…
なんて思っていた思春期(;^_^A

そして、
発達特性を持つ人たちにも
こういった気持ちの人は
多いと思います。

よくある事例なのですが
発達特性を持つ当事者たちが
【自分にとって
  不都合なことが起きると】
自分を守るために
言い訳がましくなったり
責任転嫁をしてしまったりして
誰かとぶつかった時、
たとえそれが身内であっても
「敵」を見るような目で
食いついてくるケースです。

彼らは、長い間にわたって
人との関わりが分からなかったり
人の気持ちが
理解できなかったりしたことで
少しでも何か揉めそうになると
パニックに陥ってしまい
自分を守る姿勢に入りやすいです。

自分を守ると言いながらも
実際に行っている行動や言動は
暴力や暴言になりがちで
【相手を制止するために全力で】
立ち向かってきます。

ですから支援側は
それに気づくことができなければ
危険な目に遭うこともあります。
*****当事者の方へ*****
ここから書くことを読んでも
「どうやったって無理だ」と
思われるかもしれませんが
目を通すだけしてみてください。

当事者たちはもめ事が嫌いで
平和に穏便に過ごしたい、という
考えを持っている人ばかりです。

なのに相手がわざわざ
波風を立ててくることに
不安や恐怖を感じていることでしょう。

ですが私たち、特に大人たちは
考え方や価値観の違いがあるとき
【折り合いをつける必要があり】
そういうときには
【意見を交わし合う必要があります】

当たり前のことですが
意見交換では
自分とは相反するものが出ます。
その時、当事者は
【意見が違う人間は”敵”】
という間違った思い込みが始まります。

そもそも論で考えてみてください。
自分と全く同じ考え方の人間が
本当に世の中にいるでしょうか?
YES・NO程度なら揃えられますが
細かい話、色んなジャンルについて
全て同じにできる相手は存在しません。

それが”自分以外の人間”なのです。

その人と一緒に何かをするとき
意見が異なってしまうのは当たり前で
敵ではなくむしろ、
【仲間だからこそ
    じっくりと話し合って】
結論を出そうとしているのです。

当事者のことを
敵だと思っている相手なら
最初から相手にしないで避けますよ。

つまり、
当事者が自分を守りたくなるくらい
不都合だ、怖い、不安だと
思える状況において誤解しているのは
【あなたと分かり合いたいです】
という気持ちを送るための
意見交換だということです。

分かり合えないから敵、という
本能的な考え方もあることでしょうが
私たちは
【理性ある人間なのだから】
それを念頭において
なるべく冷静に努められるよう
過ごしてみてさいね。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 14:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害