2020年10月31日

ストレス耐性

今回は、
メンタルのお話の超基本的な
内容になります。

今年はコロナの影響で
行動が制限されることが増え
周りへの配慮なども含めて
本当にストレスの多い年でした。

”コロナうつ”なんて言葉が
出てくるくらい不調な人も多く
自分では大丈夫だと思っていても
なんとなくいつもと違って
不安やイライラが増えた人もいます。

さて、この「ストレス」というのは
人によって感じ方が違っていて
また、何にストレスを感じるかも
共通していません。
大災害や大事故などのように
明らかなものは別ですが
例えば、
・一人が寂しい人と人を避けたい人
・野菜が好きな人と嫌いな人
・静を好む人と音を好む人
こんな風な違いがあることで
【ストレスを感じる
     状況も異なります】

そして、
”どの程度でストレスを感じるか”
というところにも違いがあります。
ストレスを感じたときに
どの程度の強さで、どんなことに
対応できるかできないか…
これが【ストレス耐性】です。

それで、発達障害傾向を持つ人たちは
【ストレスに対する耐性が弱く】
【ストレスを感じる状況が
    他の人と違うことが多い】
と考えられます。

例えば、こだわりの強い当事者が
自分の決めたルール通りにできない状況や
衝動的に言いたいことを言わせてもらえない
状況などもそれに当てはまります。

これらは定型発達の人たちにとっては
「仕方がない」と流せることですが
当事者たちにとっては
【絶対に譲れないこと】になりますから
すごくストレスになると思います。

また、
【ガマンが苦手、
   人に指示されるのが苦手】
ということを話してくれる当事者が多いですが
彼らにとっては
【自分以外の人と関わること
     そのものがストレス】なので
とても大変だと思います。
*****ストレス耐性をつけるために*****
「ガマンが苦手」という人は
その状況を避けたりしますから
問題ないかもしれませんが、

【変にガマン強い人】というのは
ストレスを感じたときに
「他の人はガマンできているのだから…」と
辛いことを訴えないことが多いです。

そのため、
【予防段階で発覚せず、
     発病してしまう】
なんてケースも少なくありません。

過度なストレスを受け続けて
生活に支障が出るレベルだと
「不安障害」「うつ病」「強迫神経症」
他にもいろいろなものがありますが
何らかの病気になってしまうリスクがあります。

そこで、辛い思いをしないためには
ストレス耐性を上げることが大切です。
そのためには、
自己分析や認知の修正、
問題解決能力を高めることなどが
必要なのですが
これについては一人では難しく
自己啓発セミナーに通ったり
勉強などを重ねたりして
改善していくことになるでしょう。

一つだけ、自分でできることがあって
それは【生活習慣の見直し】です。

神経症の人や発達特性を持つ人たちは
【自律神経の不安定さ】がある人が
とても多いです。
ですから、他の人と同じように
夜遊びしたりカップラーメンで
食事を済ませていたりすると
体に不調を来しやすいと考えられます。
【睡眠の質が悪く】
それも影響しやすいと考えられますし
外に出ることが嫌いで
いつも部屋でじっとして過ごすことも
体に影響を来しますから、
ストレッチなども必要です。

「自分はストレスに弱いなぁ…」と
悩んでいる人は
まずは自分でできることが何か?
考えて取り組んでみてください。
そして分からないことや
より一層の成長を望む場合には
ぜひ専門家に頼ってみてくださいね。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 16:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 自己改革

2020年10月29日

時間配分が分からない

今回は、
「あぁ…そうだよ!」と分かったことを
取り上げてみようと思います。

発達特性を持つ人たちで
どちらかというとADHD傾向の人は特に
【計画性がない】という特徴を持ちます。

細かいケースでは、
・最後までの見通しを立てられない
・計画は立てられるけど遂行できない
・途中で飽きてしまう
などなど、当事者の色んな言い分があります。

その中に、よく出てくるのが
【時間配分が全くできなくて困っている】
というケースです。

例えば、出社してお昼までの数時間で
・どんな作業があるのか
・どの順番でやっていくのか
・どのくらいの時間がかかるのか
こういったことを一番に考えるのですが
当事者たちにとっては難しいことで
「思ったままに手を付けて」しまいます。

相当大変なケースですと
【全部ちょっと手を付けて、
    あとは他の人にやってもらう】
といったこともありました。

このような苦手について自覚ある人は、
「ごめんなさい」と素直に謝れますし
生活に支障が出るほどの人であれば
誰かに相談したりしているでしょう。

ですが、無自覚なタイプの人の場合
【責任の所在を
    自分以外に向けてしまい】
トラブルになる恐れがあります。

これについて、
具体的な場面を考えてみますね。

例えば、
時間配分のできない上司に
膨大な量の業務を任されました。
それは明らかに丸1日かかる量ですが
上司は「3時間で済ませるように」と
指示をしてきました。
結果的に間に合わず、部下は叱責されます。

できない部下だ、能力が低いなどと言われ
部下はその理不尽な対応に耐えかね
精神を患って休職するかもしれませんし
退職を考えるようになるかもしれません。

このケースは職場を想定しましたが
家庭や学校、友達関係などでも
色んな場面で起こり得る可能性があります。

その際、
【無理な要求である自覚がなければ】
その対象となった人の立場が危険になります。
*****当事者の方へ*****
思い返すと私も、似たようなケースを
体験したことがありました。
例えば、メール料金設定していますが
それは「読む・理解する・返答する」という
3つの工程を含んだ料金にあたります。

ですが、時間配分などが
想像できない依頼者である場合には
【膨大な量の文章を送付してきたり】
数日間の返信を待つことができず
【早急な返答を要求してきたりして】
相手に無理難題を押し付ける自覚はなく
対応できない場合には
【頭の悪い、無能な人だ】となりがちです。

今回は、
「無自覚に」時間配分ができない人の
危ない例を取り上げましたが
実際に悩まれている人の場合には
自分ができないことを直したいという
思いが強い方が多いので
今回のケースについては
あなたの周りにそういう人がいる、
ということとして捉えてください。

また、直接自分に心当たりがあって
誰かに無理難題を押し付けているかもしれない、と
この文章を読んで気が付いたなら
自分のやり方や要求が
【妥当かどうかを
    相手に直接確認すること】
これから上手くやっていけると思いますよ。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 16:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害

2020年10月27日

ある程度の雑談をしてもらうために

前回の記事に続き、
今回は発達特性を持つ当事者たちと
ある程度の雑談を成立させたい、
という【周辺の方々に】向けて
記事を書きたいと思います。

以下、支援側と表記します。

支援側の人たちは
当事者の話を聞こうとして
【黙って聞くことに専念し過ぎて】
その結果、引き出せないという
経験をしたことが多いかと思います。

彼らが自分のことを話し始めるには
ある程度の条件が揃っていて
その条件が満たされていないと
話し始めないような気がします。

それで、これまでの事例を
総合してみた傾向としては
【自分の興味ある話はしたいけれど、
      個人情報は明かしたくない】
といった印象が強いように思いました。

また、
【質問されることに抵抗感がある】
というタイプの人もいて、
支援側が何の情報も開示しないのに
当事者に質問をすることは
・問い詰められている
・尋問されている
・情報を引き出そうとしている
といった”悪意”ある印象を
持ってしまうこともあるようです。
****当事者周辺の方へ*****
当事者にも個性があるし
それぞれに事情が違います。
また生育環境の違いなどから
認知や価値観も異なる前提があります。

その上で心がけたいことは、
・ゆっくりと話すこと
・立て続けに質問しないこと
・自分の話から始めること
・沈黙を少し保つこと
・選択肢を提供すること
・ボキャブラリーを増やすこと
・相手に興味を持つこと
・話の内容に肯定的であること
・自然な受け答えができること
このようなことになります。

細かいことを挙げていくとキリがないので
このくらいで止めておくとして(;^_^A

支援側にも”思い込み”
発生することがよくあります。
こだわりもあります。
だから、当事者だけがそうだと決めつけず
【自分の振る舞いはどうか】
振り返ることが大切かと思います。

例えば、
当事者の人と楽しく話そうとして
勢いづいて質問攻めにすれば
当事者は引いてしまうでしょうし、
無意識に否定的な言葉を
使ってしまうこともあるでしょう。

こういったところは
【特性の有無に関係なく】
支援側に振り返りが求められます。

ある程度、雑談を楽しみたいのであれば
そういった
誤解というか勘違いみたいなもの、
また、偏った見方などを排除してください。

私が相談を受ける中で
支援側にあたる人たちのことですが
かなりの歪みを感じることがあるのです。
それは私自身にも発生します。

言ってしまえば、誰にでもあること。
だからこそ
「私は普通の人間だから…」などと
変なカテゴリで分類するのではなく、
「私は大丈夫だろうか?」と
振り返ることの方が大切だと思いますよ。
posted by 心療カウンセラー長谷 at 17:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 発達障害